魅力的なソフトがないとねえ・・・モンスターハンター次第かな。
昨年末に発売されたソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の新型ゲーム機、「プレイステーションVita(PSヴィータ)」の販売が伸び悩んでいる。
人気ソフトの不足などで、直近では先代機の「プレイステーションポータブル(PSP)」の販売台数すら下回っている。ヴィータはソニー本体が掲げる「ネットワーク戦略」を加速する新製品として期待されていただけにスタートダッシュでのつまずきはグループ全体の戦略にも影響を与えかねない。巻き返しのため、値下げなどの価格政策に踏み込む必要性も出てきそうだ。
ゲーム雑誌出版のエンターブレイン(東京)によると、昨年12月17日の発売日から2月4日(発売第12週)までのヴィータの国内販売台数は58万7000台。同じ発売後12週目までの国内販売台数を比較すると、先代の「プレイステーション・ポータブル(PSP)」(89万7000台)や任天堂の「ニンテンドー3DS」(99万2000台)に比べて出遅れている。しかも、2月単月の国内販売台数は4万8000台まで落ち込み、小型機種を発売してから2年以上たつPSPの6万3000台すら下回る。
2月初旬、平井一夫次期社長兼CEO(最高経営責任者)はインタビューで、「ヴィータは順調な滑り出しだと認識している」としたが、実態は順調とはいえないようだ。
携帯電話の3G(第3世代)回線を利用した通信機能や、つまんだりはじいたりする直感的な操作方法で鳴り物入りのデビューを果たしたヴィータは、ソニーグループが力を入れる映像や音楽、電子書籍などの配信サービスの浮沈を占う試金石ともいわれる。その戦略商品が不振にあえぐ最大の原因は、人気ソフトの不在だ。
2月の機種別ソフト販売本数は、3DS向けの65万6500本に対し、ヴィータ向けはわずか12万2600本にとどまる。ヴィータは発売と同時に20タイトル以上をラインアップしたが、この中から“キラーソフト”となる人気タイトルは生まれず、ハードの普及につながっていない。
2月22日に販売を始めた欧米でもヴィータは苦戦を強いられている。SCEによると、2月末に世界販売台数が120万台を突破したが、内訳は日本とアジアが50%強で、米国と欧州でそれぞれ約25%程度。3DSが欧米で発売してから約1週間で、国内の1カ月分以上を販売したことを考えれば、出遅れ感が目立つ。
ライバルの3DSは、発売半年たたないうちに1万円の大幅値下げを断行したほか、年末商戦に合わせて人気タイトルを相次いで投入したこともあって、今年3月末までの1年間の世界累計販売台数が1600万台に達する見通しだ。ソニー陣営もヴィータ(2万4980円と2万9980円)向けに早急なキラーソフトの投入や価格見直しなどのてこ入れ策を求められている。
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