2011年10月22日土曜日

子ども向け新聞、創刊相次ぐ 販売・広告収入減の新聞業界を救うか

これから衰退する一途だからなあ。わざわざ、情報の遅い新聞を読もうとは思わないよ。


 日本新聞協会が発表した調査データ「新聞の総売上高の推移」によると、2010年度の新聞社94社の販売収入は1兆1814億円で、前年度比286億円のマイナスだった。10年前の2000年度(96社)と比較すると1025億円のマイナスで、緩やかな減少傾向が続いている。

広告収入を見ると、2010年度は4496億円で前年度比295億円のマイナスだった。2000年度の広告収入が9012億円だったことから、10年で半分以下に落ち込んでいる。広告収入の落ち込みは今後も続くとみられており、新聞社の経営環境は厳しさを増しているといっていいだろう。

そんななか、新たに子ども向け新聞の発行を始める新聞社が増えている。背景には、新学習指導要領で「新聞」が指導すべき内容として明確に位置付けられたことにある。これにより、新聞を活用して理解を広める学習が始まり、私立中学受験では、政治・経済など時事問題の出題が増加する傾向にある。新聞各社は、新たな読者獲得のチャンスととらえているからだ。

小学生向けの新聞では、1936年12月に創刊した毎日新聞社の「毎日小学生新聞」や、1967年に創刊された朝日新聞社の「朝日小学生新聞」などがあったが、コスト面から子ども向け新聞を発行していない新聞社も多かった。読売新聞社もその1つだったが、今年3月に地域限定で週刊の「読売KODOMO新聞」を創刊し、5月から全国で購読を可能にした。紙面も大きな写真で1週間の注目ニュースをわかりやすく紹介するほか、時事ワードを名探偵コナンが解説するコーナーを設けるなど、家庭での学習だけでなく、授業の教材としても活用できるよう工夫されている。

大手新聞社に追随する形で、地方紙も子ども向け新聞を相次いで創刊している。愛知県の中日新聞社が、小学生向け新聞「中日こどもウイークリー」を8月6日に創刊したほか、8月7日には山形県の山形新聞が週刊のこども新聞「ヨモーニャぱーく(無料)」を創刊。9月4日には、宮城県の河北新報が週刊のこども新聞「かほピョンこども新聞(無料)」を創刊している。

子ども向け新聞で獲得した読者が、大人になっても引き続き購読してくれるか。新聞社の真価が問われるのは、そこかもしれない

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