2011年10月13日木曜日

欧州危機で投資マネーの日本逃避加速

日本国内のニュースを見てると、日本が投資先として安全とは思えないけど・・・世界の中ではましなほうなんですね。


 欧州債務危機で、世界の投資資金がユーロ圏の国債などから逃避している。行き場を失った資金は、安全資産に位置付けられる円建ての金融商品など、日本に向かう流れを一段と強めている。欧米の債券や通貨を扱う投資信託として知名度の高い「グローバル・ソブリン・オープン」は8月以降、相次ぐ欧州の国債や銀行格付けの引き下げの影響が大きく出ている。

国際投信投資顧問によると、平均基準価格は12日時点で8月末比約5%下落し、直近の残高は2兆715億円(今月6日時点)で、米リーマン・ブラザーズが経営破綻した直前の2008年8月に比べて半減した。投資リスクが低いとされてきた先進国への投資があだになった格好だ。

ユーロ圏の国債離れは統計からも読み取れる。8月の財務省対外・対内証券投資によると国内投資家によるユーロ建ての国債や株式の売越額は1兆5568億円。イタリア国債が3292億円のほか欧州中枢国のドイツ国債も6916億円、フランス国債も6364億円で、売却額が買い取り額を大幅に上回った。フランスとイタリアの月間の売越額は2005年以来最も大きくなった。

一方、日本の短期国債の8月の買越額は6兆761億円で、単月で過去最大を記録。大和投資信託によると、「日本国債ファンド(毎月分配型)」の9月の資金流入額は前月比2・3倍に急増した。

「マネーの緊急避難場所」(大手証券)になっており、野村証券の池田雄之輔チーフ為替ストラテジストは「米国よりも、欧州経済や為替の影響を受けにくい日本の国債を買おうという投資家が増えている」と分析する。

欧州の金融不安はユーロへの投資も直撃し、東京金融取引所のFX取引「くりっく365」は、ユーロの対円取引で買いから売りを引いた買越残高が今月に入って急減し、3~12日までの10日間で30分の1になった。欧州危機への不安は、収束が見えない状況が続いている。

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