2011年8月27日土曜日

米追加緩和策の新たなヒント示さず=バーナンキFRB議長講演

大丈夫か?早く対策打ち出さないと、また100年に1度の経済危機がやってくるんじゃ?


バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は26日講演し、低迷の続く経済をさらに支援する用意はあると述べたものの、成長鈍化を示す新たな兆候が見られたにもかかわらず、早急に動く気配は見せなかった。

世界の金融政策担当者が参加した今回のワイオミング州ジャクソンホールでの講演は市場で大きく注目されていたが、バーナンキ議長は景気刺激策として残る手段についての具体策などを述べることはしなかった。もし詳細まで立ち入ればFRBが追加緩和策を実行するサインとして解釈される可能性があったが、その代わりに9月の会合日程を2日に延長して選択肢を検討すると述べるにとどめた。

バーナンキ議長は講演で、「今後の新たな情報に照らしながら経済見通しを引き続き検討し、物価安定を図りつつ、より力強い経済回復を促進するための必要な手段をとる準備がある」と述べた。

前日終値を下回って寄り付いたダウ工業株30種平均は、バーナンキ議長のコメントが出た後に221ドル下げる場面も見られたが、その後はFRBの慎重姿勢を評価する市場参加者も出始め、午前半ばの取引では前日を上回っている。

ただし、米国経済が景気後退入りへの懸念が高まるなか、リスク回避資産として国債が買われ、10年物米国債の価格が上昇した。このところ値上がり材料を欠いていたドルも議長講演によりスイスフランやユーロに対して上昇した。

この日は、米商務省が速報値でも低調だった4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)をさらに下方修正し、米国経済にとり新たな悪材料が明らかになった。4-6月期の年率換算GDP成長率は、速報値の1.3%から1%に修正された。1-3月期のGDP成長率もわずか0.4%だった。

バーナンキ議長は、米経済は回復期に入って2年半以上経つが、回復のペースは「緩やか」にとどまっていると述べ、FRBの予想を下回る成長ペースになっていることを認めた。しかし、経済は金融危機によって将来にわたって続くダメージを受けたわけではないとして、長期的には楽観的な姿勢を見せ、「重要な問題があることは確かだが、米国経済成長のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)がこの4年間に発生したショックによって恒久的な影響を受けたとは思われない」と述べた。毎年恒例のジャクソンホールで会議の今年の主要議題は、世界経済の長期的成長見通しだ。

同議長は、米銀は従来に比べはるかに健全な状態にあり、製造業の生産は金融危機の最悪時から15%拡大、家計のバランスシートは改善しつつあるとの認識を明らかにした。しかし、金融ストレスが国内外の経済回復にとって引き続き大きな重しとなっていると警告した。

ここ最近は軟調な経済指標が続出しており、市場では米経済が景気後退入りするのではないかとの懸念が渦巻くなか、カンザスシティ連銀が主催する今回のシンポジウムでバーナンキ議長が新たな金融緩和策実施に向けた戸口を開くのではないかとの期待が高まっていた。昨年は、このジャクソンホールの講演で量的緩和第2弾(QE2)の可能性を示唆し、11月に実行したという経緯がある。

しかし、経済環境は特にインフレが高まるなど去年とは異なり、バーナンキ議長は量的緩和第3弾に向けて慎重姿勢を余儀なくされている。昨年8月は、経済見通しが悪化する一方でインフレも低下していた。しかし今年の場合、経済は相変わらず低迷しているものの、インフレ指数のいくつかは、FRBが非公式な目標とする2%を上回っている。

ただ、バーナンキ議長は、原油価格やその他国際商品価格の下落によって、インフレ率は2%以下に緩和するとみているとした。また、金融政策だけで長期的な経済の趨勢を大きく変えることはできないとし、米議会に、経済回復を阻まないような方法で財政赤字問題を解決するよう呼びかけ、財政政策の決定プロセスを改善する必要があると訴えた。

同議長は既に1年以上にわたり、米議会に対して、赤字削減に向けた確固たる長期計画のもと、税制・歳出政策を通して短期的な経済刺激策を実行するよう呼びかけている。

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