うまい話はないってことだよね。
全国に約3万人の会員を抱える「和牛オーナー制度」運営の安愚楽牧場(栃木県那須町)が、福島第1原発事故に伴うセシウム汚染牛肉問題の影響で経営危機に陥っていることが分かった。東京商工リサーチによると、既に取引先への代金支払いを停止し、東京都内の弁護士事務所に1日、債権・債務調査を依頼した。3月末時点の負債は約620億円。
同牧場は1981年設立。繁殖牛のオーナーを募集し、生まれた子牛を買い取る独自の和牛オーナー制度が「高利回り金融商品」として投資家の人気を集めていた。北海道から沖縄まで40カ所で自社牧場を運営し、預託先牧場も338カ所に上る国内最大級の黒毛和牛牧場で、2011年3月期の売上高は1027億円に達していた。
ただ、宮崎県で10年に起きた口蹄(こうてい)疫問題で、管理していた約1万5000頭の牛を殺処分。加えて、原発事故による放射性セシウムが検出された牛肉が福島県内で見つかったことが響き、資金繰りが悪化したという。
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