2011年8月29日月曜日

障害者と誇れる職場作り ダイキン工業の子会社、雇用100人間近

ある意味、分業できていいことですよね。障害者の方にも、働く喜びを感じてもらえるわけですし。


 障害者支援に取り組んでいるダイキン工業の特例子会社「ダイキンサンライズ摂津」(大阪府摂津市)で働く障害者が96人となり、今年度中にも目標の障害者雇用100人を達成する見通しとなった。同社の應武(おうたけ)善郎社長は「今後も一層の拡大を図りたい」と意気込んでいる。

ダイキンサンライズ摂津は、大阪府や摂津市も出資して平成5年に設立、同6年に操業を開始した。ダイキン工業の発注を受け、空調機器の部品組み立てや化学プラントの図面設計など多様な業務を行っている。

健常者は應武社長以下7人で、重度の身体・精神障害者65人を含む96人の障害者が働いている。仕事を続けてスキルが高まれば、それに合わせて仕事の内容も向上させている。平均勤続年数が約6年半と長いことなどから、障害者雇用の取り組みの好事例として高い評価を得ている。

成功の理由について、同社の後藤金丸工場長はコミュニケーションの重要性を挙げる。常に声を掛けるほか「管理職も任せるし、資格取得も支援する。現場の改善策も自分たちで考えてもらう。変に甘やかさずに人として付き合うことが大切」という。病院など支援機関や専門家との連携なども重視し、雇用の長期化を実現した。

大阪障害者職業センター(大阪市中央区)によると、平成22年度の国内の障害者人口は744万人。一定規模以上の民間企業は雇用人数のうち1・8%以上の障害者雇用が法律で定められているが、同年度の民間企業の雇用人数は約34万3千人と、1・68%にとどまっている。ダイキン工業は全体で2・37%。

同センターの高坂修次長は同社の取り組みを「長期雇用の実現など、障害者雇用の好事例」と評価。社会的に障害者雇用が進まない点については「企業側は軽度身体障害者でスキルの高い人を求める。しかし、実際は精神障害者や重度の身体障害者、特定のスキルを持たない人が多い」と需給のミスマッチを指摘。新たな職務を作り、雇用を創出することなどが必要と訴える。

ダイキン工業の井上礼之会長は「(障害者に)働く機会を提供し、自力で稼ぐという誇りを持ってもらえる場が大切」として、今後も拡大に向けて意欲を示した。

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