2012年5月25日金曜日

日経平均小幅続伸、様子見強く方向感乏しい

これだけしか値動きしないんじゃ、このまま1万円回復しないまま当分は行くんだろうね。ユーロが回復しない限りは。

東京株式市場で日経平均は小幅続伸した。24日の欧米株式市場が上昇した流れを受けて、序盤は買いが先行。日本株の値ごろ感や割安感なども支援材料となり、日経平均は一時8600円を回復した。

ただ外部環境の不透明感を背景に投資家は総じて様子見ムードを強めており、方向感に乏しい展開。週末を前にポジションを取りづらく、東証1部の売買代金は1兆円割れと低水準だった。

週足では、25日終値が前週末終値8611円31銭を下回り、4月第1週 (4月2─6日)から8週連続の下落となった。1992年3月第1週(3月2─6日) からの9週連続安に次ぐ。

東証1部騰落数は、値上がり668銘柄に対し、値下がり837銘柄、変わらずが 169銘柄だった。

日経平均は買い戻しなどを主体に8600円を回復する場面があったが、ほぼ終日前日終値近辺で推移した。TOPIXは小反落。欧米株高を背景に寄り付きこそしっかりだったが、「寄り付きの買い一巡後は様子見気分が強くなっている。ギリシャ問題への警戒感や円高懸念が残るうちは上値を買いにくい」(大手証券)と指摘され、戻りの鈍い展開だった。

外為市場でユーロ/円が依然100円割れの水準にあることも輸出関連企業の重しとなった。ソニー<6758.T>が一時5%超下落し年初来安値を更新したほか、シャープ<6753.T>、東芝<6502.T>の下げも止まらず、「軟調な電機セクターがムードを悪化させている」(準大手証券トレーダー)という。円高に対する警戒感は根強く、市場では「輸出関連銘柄は堅調な業績にブレーキがかかるとの見方から上値は重くなるだろう」(国内投信)との見方が聞かれた。

半面、内需系ディフェンシブ銘柄は堅調だった。東証業種別株価指数では食料品や医薬品、小売などが値上がり率上位に浮上。ベルギーのたばこメーカー「グリソン」を買収すると発表したJT<2914.T>は売買代金トップだった。「欧州系の長期運用資金や5月決算のヘッジファンドが輸出株売り/内需株買いの姿勢を強めている」(大手証券)と指摘されたほか、相対的に財務体質が良い内需株には株主還元への期待も高まりやすいという。

また不動産株にも買いが先行した。住友不動産<8830.T>や三井不動産<8801.T>などが物色されたほか、東証REIT指数<.TREIT>も上昇した。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントが、日本の不動産投資のため、国内外の投資家から約1000億円の資金を集めると伝わり、材料視された。投資対象はオフィスビルや商業施設となる見通し。広報担当者が25日、ロイターに述べた。

東証1部の売買代金は引き続き低水準が続いているが、市場からは地合いの改善を指摘する声もある。マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏は、「前日には中欧米の弱い経済指標が明らかになったものの、米国株が引けにかけ値を戻すなど底値感が出てきており、日本株もJTや不動産株など好材料に反応しやすい地合いになってきた」と指摘。いちよし投資顧問・運用部長の秋野充成氏も「海外情勢の不透明感もだいぶ織り込んできたとみており、落ち着きを取り戻しつつあるのではないか。きっかけ次第では戻りを試す場面も期待できる」との見方を示した。

個別銘柄では、DOWAホールディングス<5714.T>が後場一段安となり、5月15日の年初来安値477円を更新した。関東の利根川水系の浄水場で水質基準を超えるホルムアルデヒドが検出された問題で、同社の孫会社にあたる「DOWAハイテック」が廃液の処理を依頼した産廃処理業者が、利根川支流の烏川に排出した可能性が高いと報じられ、嫌気された。

新興株式市場では、ジャスダック20指数が2012年5月15日の上場来安値1073.69を更新した。全体相場に方向感が乏しいなか、「ネット関連株中心に個人投資家の投げが続いている。出来高が少ないため、少しの売りでも下げやすい」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)という。日経ジャスダック平均は3日ぶりに小反発したが、東証マザーズ指数は3日続落。ジャスダックの売買代金は149億円と低迷が続いた。

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