2012年5月22日火曜日

ファストフード各社「団塊世代」照準 宅配サービス拡大 モス、500店に倍増


今後、いかにお金を使ってもらうか考えないとだもんね。企業には頑張ってもらわないとね。
 


  ファストフード各社がシニア層などに向け、商品の宅配サービスを強化している。モスフードサービスは3年後をめどに実施店舗を倍増するほか、日本マクドナルドも都内の一部店舗で導入、本格展開に向け準備を進めている。60代の「団塊の世代」は若いころからハンバーガーに親しんだ世代。本格的なリタイアを控え、宅配サービスの利用が増えると見込んでいる。

 モスフードサービスは、全国のモスバーガー約260店舗で宅配サービスを実施しており、3年後をめどに2倍弱の500店に増やす。桜田厚社長は「高齢化の進行で宅配サービスの需要が高まる」とみて拡大を決めた。今年は昭和22年生まれの「団塊の世代」が満65歳の完全リタイアを迎える最初の年で、潜在的な需要が大きいと判断した。

 宅配可能な購入額を1500円に設定したり、下限なしで手数料200~300円を加算するなど対応は店舗ごとに決めており、商品は保温ケースに入れてスタッフが配達する。高齢者のほか、小さな子供を持つ主婦の利用が多いといい、同社は宅配による増収効果を「対応店舗が40店増えるごとに4000万円」とはじく。

 日本マクドナルドは「ライフスタイルの多様化でニーズが見込める」とみて一昨年末から試験的に導入した。現在は都内など8店舗で実施しており、一部店舗では昨年11月から24時間対応している。宅配可能な購入額は最低1500円で、別途300円の配送料がかかる。日本ケンタッキー・フライド・チキンも約90店舗で導入しており、今後も拡大していく。

 ただ、宅配サービスではスタッフの人件費や、配達に使うバイクの費用など経費がかさみ、「採算をとるのは容易ではない」(マクドナルド)のが実態だ。配達時間の間に、商品の味が落ちる可能性もある。

 さらにコンビニエンスストアやファミリーレストラン、居酒屋なども宅配事業に相次いで参入するなど競争は激化している。顧客ニーズをいち早くつかみ、他社との差別化を図ることが課題となる。

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