2012年2月21日火曜日

欧州危機対応、次のステージへ 週末にG20 IMF資金基盤強化が焦点

まだまだ、先は長そうですね。早く安定化しないかな。




 欧州連合(EU)のユーロ圏諸国がギリシャを救済する第2次支援で合意したことを受け、債務危機への対応は次のステージに移る。25、26日にはメキシコ市で日米欧の先進各国に中国、ブラジルなどを加えた20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議が開かれ、危機の拡大を食い止める役割を担う国際通貨基金(IMF)の資金基盤の強化が主要議題になる見通しだ。

 昨年11月にフランスのカンヌで開かれたG20首脳会合では、財政危機の拡大に備え、IMFが十分な資金を持つ必要があるとの認識で一致した。

 IMFは欧州への支援を念頭に、債務危機に陥った国の資金繰りを支える安全網作りのため、最大5千億ドル(約40兆円)の財源調達を目指している。EUは2600億ドル規模を拠出する方針で、G20では残り2400億ドルの拠出を日米や中国などに求める見通しだ。

 米国は議会の反対で資金拠出に消極姿勢。中国などの新興国は欧州の自助努力を前提に、存在感拡大につながる資金拠出に意欲的とされる。日本は、まずは欧州が危機解決に向けて一段と努力することが前提だとの考えで、G20では欧州の出方を確認する構えだ。日本からは安住淳財務相と日銀の白川方明総裁が参加する予定だ。

 安住財務相は今月19日、北京で中国の王岐山副首相と会談し、欧州支援で日中が連携する方針を確認した。安住氏は21日の会見で「IMFへ貢献する場合でも個別に話をするのではなく、(日中で)相談しながら額も決めていく」と強調した。ただ、「(今回のG20では)ひとつの方向に一致して、具体的な額を決める段階に至っていない」とも述べ、全体の規模や各国の拠出額の決定には至らないとの認識を示した。

 G20の議長国を務めるメキシコのカルデロン大統領は、「欧州危機という時限爆弾を、爆発前に解除しなければならない」と意欲を示している。債務危機の封じ込めに協調姿勢を打ち出せるかどうかがカギとなるが、日米欧や新興国には思惑の違いもあり、意欲とは反対に、足並みの乱れが表面化する可能性がある。

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