2011年11月19日土曜日

<住宅>サッカーボール型を開発 洪水や津波を浮かんで回避

こういったアイデアがあって、実行できる人って凄いですね。奇抜だけど、実用性もありますしね。


 岐阜県山県市の「キミドリ建築」(恩田久義代表)が製造しているサッカーボール型水害シェルター住宅「バリア」が東日本大震災後、注目を集めている。洪水や津波の際は水に浮かんで難を逃れるという。

 五角形の鉄パネル12枚と六角形のパネル20枚を組み合わせてサッカーボールと同じ「切頂二十面体」とし、力が分散されるため、衝撃に強い。五角形部分を黒く塗るとまさに巨大なサッカーボールになる。下部に重い部材などを配し、水に浮かべてもバランスが保たれる。水に浮かべる実験を繰り返し耐水性も確認してあるという。

 大きさは直径9メートルのLサイズ▽6メートルのMサイズ▽4メートルのSサイズのほか最小では70センチのものまで11種類。Mサイズだと1階は約10畳、2階部分は約16畳の広さ。価格はLサイズ3580万円▽Mサイズ1680万円▽Sサイズ395万円--など。基礎を打たないため建築物として扱われず、固定資産税はかからないという。

 開発のきっかけは00年9月の東海豪雨。「水に浮かんで浸水や津波にも耐えられる頑丈な住宅を」との発想を形にし、05年に商品化した。これまで約200戸を販売し、ドバイや香港からも注文があった。震災後、照会が急増したという。より強度のある鉄板を利用した「バリア4S」はグッドデザイン賞を受賞している。

 恩田代表は「将来はスペースコロニーなどの宇宙事業で使われるような品質を目指したい」と夢を膨らませている。

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