2011年11月2日水曜日

<ソニー>最終赤字900億円 今期予想下方修正

デフレに円高・・・ソニーほどの大企業でもこんなに赤字。一体、日本はどうなるの?


ソニーは2日、12年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益が当初予想の600億円の黒字から900億円の赤字になる見通しを発表した。最終赤字は4年連続となる。主力のテレビ事業が先進国での需要低迷や価格下落によって1750億円の営業赤字になる見通しとなったうえ、長引く円高も収益を圧迫している。

 ◇テレビ不振で

 テレビ事業の営業赤字は8年連続となる。ソニーは2日の決算会見で、テレビ事業の収益改善計画も公表し、11年度の世界販売台数の目標を2200万台から2000万台に引き下げた。8月にも2700万台から引き下げており、下方修正は2回目。09年に発表した中期計画では12年度に4000万台を売り上げる目標だったが、その半分の水準にとどまる見通しだ。

 12年3月期の営業利益の予想も、2000億円から200億円に下方修正した。タイの洪水でデジタルカメラ工場などが被災した影響も織り込んでいるという。4年連続の最終赤字に陥る責任を問われた平井一夫副社長は「不退転の決意で改善する」と述べるにとどまった。

 テレビ事業の収益改善に向け、液晶パネルの調達コストの改善▽付加価値の高い次世代テレビの開発などによる利益率の改善▽販売会社の販売管理費などのコスト削減--などに取り組む。液晶パネルの調達コストの引き下げでは、韓国・サムスン電子との合弁事業の解消も検討中。ただ、平井副社長は「現時点ではコメントは控える」と述べた。

 また、平井副社長は「テレビは家庭のエンターテインメントの中心」と語り、テレビ、スマートフォン(多機能携帯電話)、パソコン、タブレット端末の4機器の連携を強化することにより、販売拡大を図る戦略を示した。ただ、「これからも市場価格がどんどん下がる」(平井副社長)状況は変わらず、具体的な成果が上げられるかは未知数だ。

 11年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比9.6%減の3兆699億円、最終損益は424億円の赤字(前年同期は568億円の黒字)だった。

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