2011年7月11日月曜日

<FX>顧客確保に躍起 8月規制強化で「取引高減」懸念

熱くなりすぎずにできないと、痛い目を見ますよね。

 少ない証拠金で多額の為替取引ができる外国為替証拠金取引(FX)で8月1日から「証拠金倍率」(レバレッジ)の上限が50倍から25倍に引き下げられる。規制は個人投資家が巨額損失を被るのを防ぐ目的で、昨年8月の上限50倍の規制導入に続くもの。業界では「取引高が減る」との見方が強く、各社ともサービス強化による顧客囲い込みに躍起。有名店のスイーツ付き「女子会セミナー」など、新たな顧客獲得に向けた動きも出ている。

 FXは98年の解禁後、成長を続けた。例えば100万円の取引で倍率が50倍なら、必要な証拠金は2万円で済む。規制前は証拠金の100倍以上の取引を提供する企業も多く、巨額損失を被る利用者が多発。金融庁は09年、「顧客保護に加え、業者の財務健全性を保つため」(証券課)としてレバレッジの上限を50倍に規制すると決めた。

 金融先物取引業協会によると、規制導入で店頭FXの売買高は規制前の昨年7月には162兆円だったが、8月には109兆円に急減。その後回復したものの今回の規制で取引高減は避けられないとの声が上がっている。

 このため、FX業者各社はサービスを強化。マネックスFXは8月中旬から、倍率ごとに必要だった口座が一つで済むように簡易化。9月下旬からは利用者からの要望の強かった「豪ドル・米ドル」間の取引を追加する。セントラル短資FXは9月30日まで新規口座開設者を対象に5000円をキャッシュバックしている。FXプライムは6月下旬、初心者女性を対象とする体験投資セミナー「FX投資女子会」を開催。女性に人気の有名店のサンドイッチやスイーツも用意した。今後も同種のセミナーを開催する方針という。

 業者にとってはビジネスに直結するため、顧客獲得競争が一段と激化するのは必至。一方、レバレッジが最大で約3倍の株の信用取引に対し、高いレバレッジが可能なFXでは多額の損失リスクもあり、投資には注意が必要だ。

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