既存のテクノロジーを改良し、より効率のいいものにしていくって、大事なことだよね。まだまだ、ガソリンが主流だしね。
スズキは9月6日、新型「ワゴンR」「ワゴンR スティングレー」の発表会を、都内で開催した。発表会には、鈴木修会長兼社長、本田治代表取締役副社長のほか、新型ワゴンRのTV-CMに出演する俳優の渡辺謙さんが出席し、新型ワゴンRについての印象を語った。
ワゴンRは「FX」「FXリミテッド」、スティングレーは「X」「T」の計4グレードを展開し、それぞれ2WD(FF)車と4WD車をラインアップする。ワゴンR スティングレーのTのみ直列3気筒 DOHC 0.66リッター ターボエンジンで、そのほかのモデルは直列3気筒 DOHC 0.66リッターの自然吸気エンジンを搭載する。
燃費については、自然吸気エンジン搭載車(2WD)で28.8km/Lの軽ワゴンNo.1の低燃費を実現した。また、ターボエンジン搭載車(2WD)も26.8km/Lを達成しており、新型ワゴンR/スティングレーではターボ車も含め、2WD・4WD車ともに全車エコカー減税の免税(100%減税)車となるのが大きな特徴と言える。価格は関連記事を参照されたい。
発表会の冒頭、鈴木会長は、新型ワゴンRがJC08モード燃費で28.8km/L(自然吸気・2WD車)を達成したことに触れ、軽ワゴンNo.1の低燃費を実現しつつも「燃費問題は1日1日改善していかなければならない。明日(ワゴンRより)すごいのが出てくるかもしれないので、これからも改善を続けていきたい」と意欲を見せる。
また、新型ワゴンRを生産する同社の湖西工場(静岡県湖西市)について、「車体は湖西工場、エンジンは相良工場と分けて作っていたが、相良工場が(中部電力浜岡原子力発電所から)11kmしか離れていないため、湖西工場で生産することになった」と、生産工場を1本化したことについての経緯を述べるとともに、浜松地区は海岸に沿っていることから、「原発に加え津波の問題があり、今後工場立地自体を考えていかなければならない。少ない国内生産の中で、どのように合理化していくかという点が今後の課題になる」と説明した。
新型ワゴンRについては、本田副社長が概要を説明を行った。
1993年にデビューしたワゴンRは、「使いやすい室内空間や運転のしやすさ、存在感のあるデザインが特徴で、“軽ワゴン”という軽自動車の標準型とも言えるカテゴリーを築くことができた」と述べるとともに、5代目となる新型ワゴンRでは、『誰にでも使いやすいボディーサイズ、室内』『すぐにワゴンRとわかる、キリッとしたデザイン』『軽ワゴンNo.1の低燃費』『きびきびと、且つ軽やかな走り』の4点に焦点をあてて開発を行ったと言う。
詳細は関連記事に譲るが、新型ワゴンRでは燃費改善を目的に、新たに「ENE-CHARGE(エネチャージ)」、「新アイドリングストップシステム」、「ECO-COOL(エコクール)」という3つの新技術を全グレードに採用した。こうした燃費改善技術について、同社は今後「SUZUKI GREEN Technology(スズキ グリーン テクノロジー)」と呼ぶことを明らかにした。本田氏いわく「スズキ グリーン テクノロジーはシンプルかつ低コストであることが重要」であり、今後も「お客様にとってお求めやすい価格でご利用いただける環境技術に注力していく」と述べた。
このスズキ グリーン テクノロジーは、エンジンの高効率化や車両の軽量化といった「基礎技術」と、アイドリングストップシステムや減速エネルギー回生など、無駄なエネルギーの消費を抑えたりエネルギーを生み出す「飛躍させる技術」の2つからなる。
基礎技術にあたるエンジンでは改良型の「R06A型」エンジンを採用し、自然吸気エンジンでは「低燃費」「軽量化」、ターボエンジンでは「パワフル」「静粛性」を特徴とした。また、軽量化については、新旧のFXリミテッドで比較したところトータルで70kg軽くなり、「この結果、低燃費であることはもちろんのこと、今までのワゴンRと比べてもさらに軽やかでキビキビした走りを実現した」と、本田副社長は説明する。
また、新型ワゴンRでは燃費のみならず、「ワゴンRならではの乗り降りのしやすさ、使いやすさなど、これらを大切に引き継いで作った」「デザインは一目でワゴンRと分かる、より力強く、ピリッとした質感の高いものを心がけた」と述べるとともに、「新型ワゴンRはとてもよいクルマに仕上がったと思っている。お客様には見ていただいても、実際に使っていただいても、必ずそのことを感じていただけると私どもは確信している」とし、説明を締めくくった。
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