節約、エコ!消費者のために社員が頑張る!いい試みだと思う。安全面さえ怠らなければオッケー!
3月の就航から半年間で利用者が60万人を突破した日本初の格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」。破格の低運賃を支えるのは少ない機材による効率的な運航だが、ピーチでは現場だけでなく、オフィス部門でもコスト削減を徹底している。
日中は照明を消し、応接のテーブルや机は中古品で、電話は1回線のみ。利用者の目に映らないところでも手を抜かない“節約志向”が航空業界のビジネスモデルを打ち破る原動力につながっている。
関西国際空港の外れに立地する5階建てのビル。かつて見学ホールなどに使われていた同ビルを居抜きで引き取り、本社とするピーチだが、外観に社名を書いた看板はなく、1階には無人のカウンターがあるのみだ。
4階のオフィスはスペースを有効に使うため、社員が座る席は自由。以前は見学に使われていた建物だけに大きな窓からは眺望が開けており、「日当たりがよく、日中は照明をつけなくてよい」と広報担当の中西理恵さんは話す。
オフィス内は原則ペーパーレスのため、ファクスはない。コピー機は1台あるものの、ボタンにはカラーが「¥33・4」、モノクロが「¥6・4」のシールがはられている。「トナー代なども含めた1枚あたりの料金」(中西さん)で、使うたびに支払うわけではなく、コピーをする前にコストを考えてもらうのが目的という。
応接スペースは中古のテーブルと椅子(いす)を並べ、ボードで区切っただけ。オフィス内に電話は1回線しかなく、子機3機を配置しているほか、経費節減のためにごみ出しも井上慎一最高経営責任者(CEO)をはじめ社員自らが行う。
LCCはコスト削減が生命線。機材繰りの効率化に加え、搭乗橋を使わず空港の施設使用料を安く抑えたり、機内の飲料を有料にして機内サービスを簡略化するなど、さまざまな方策をとっている。
こうした取り組みに比べれば、コスト削減全体に占めるオフィス部門の節約効果は小さい。しかし、中西さんは「何をするにもコストを抑えるということを1人1人が意識することが大事」と言葉に力を込める。
その意識は確実に浸透しており、人事担当の宮ノ腰千香さんは「当たり前のことを当たり前にやっているだけ。自分の家と同じで電気や冷房をつけっぱなしにしないのは当然です」とさらりと言ってのける。
経理を担当する三牧達也さんも「ストレスなく、楽しんでやっています。押しつけではやろうという気にならない」と話す。今夏の節電要請を受け、社内の対策本部のメンバーに入った際には「社内で1週間、アイスを食べ放題にした」と笑顔をみせる。
《冷房中やから、この扉は閉めといてや》《もったいないから消してや》
こんな呼びかけの張り紙が社内のいたるところにはられている。破格の低運賃で利用者を引きつけるLCC。ピーチの節約志向は、業界の仕組みを打ち破るとともに、収益の向上にむけてコスト削減に取り組む他業界の注目も集めている。
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