2012年9月1日土曜日

旅行業界、シニア世代を狙ったサービス続々 旅のサポート「トラベルヘルパー」も登場

シニアには、がんがんお金を使ってもらわないと!がんがん使って、国内で!

 最近、各旅行会社が高齢者向けのツアーを充実させ、顧客の獲得に動いている。
高品質旅行専門店「JTBロイヤルロード銀座」は、70歳代に向けた国内旅行商品「ゆとり紀行」の発売を始めた。「ゆとり紀行」は、70歳代の人が旅行する時の「不安」や「悩み」に着目し、それらを解消することで旅行に参加しやすくした。

 ツアーでは、布団ではなく寝起きがしやすいベッドのある洋室か和洋室を確約するほか、食事の際に正座をしない椅子席を用意したり、観光地では人力車などの乗り物を利用し歩行時間を少なくするなどの配慮をしている。また、全コースで1人参加を可能にし、これまで旅行をためらっていた人の参加を見込んでいる。現在、「紅葉の日本三景天橋立と人力車でめぐる京都嵐山3日間(2名1室、1名13万8,000円~)」や「京都検定1級ガイドと行く京都・花灯路と美仏・食文化を学ぶ3日間(2名1室、1名14万8,000円)」の募集をしている。

 一方、クラブツーリズムは、同じく高齢者向けの長い距離を歩かない「ゆったり旅」を提供。「ゆったり旅」も、食事は極力イス席を用意したり、宿泊する部屋が和室か洋室かを事前に案内するなどの配慮を行っている。さらに、歩行距離や階段の有無などによって「らく」「らくらく」「極楽」の3段階でゆったり度を表示し、杖の利用に支障がないかなどの目安を示した。ゆったり度の最も高い「極楽」コースでは、「信州の静かな里山鹿教湯温泉2連泊(3万9,800円~)」や「秘境・本州最北下北半島の美人の湯に3連泊~大間まぐろやおおぶりホタテに舌鼓~(6万9,900円~)」などの募集をしている。

 また、旅行サービスの提供を行うエスピーアイが運営する「あ・える倶楽部」では、介護を必要とする人に「トラベルヘルパー」を紹介する。トラベルヘルパーとは、NPO日本トラベルヘルパー協会認定の準2級以上の資格保持者。ホームヘルパー2級以上・介護福祉士・看護師などの資格や、旅程管理主任者・旅行業務取扱管理者などの旅行系の資格を保有し、旅の専門知識と介護や看護の技術と経験を身につけている。旅のプランニングから当日の移動、観光、宿泊先でのケアまで、さまざまなサポートをしてくれる。トラベルヘルパーの利用料金は、旅先の介護環境や必要な介護内容に応じて異なる。例えば軽度要介護の人で1日2万1,000円~、重度要介護の人で1日2万6,250円~となっている。半日や1時間単位での利用も可能だという。

 シニア世代は時間や生活にゆとりのある人が多いとされ、有望な市場といえる。シニア世代を対象にしたビジネスには、今後もさらに注目が集まりそうだ。

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