2011年12月27日火曜日

日銀は円高更新懸念で常在戦場、スイス中銀の手法も研究

大変ですね、トップが無能だと。とっとと金融緩和を強力に推し進めりゃいいのに。


日銀は官庁同様28日が幹部等の仕事納めとなるが、欧州ソブリン問題を背景とした市場の急変リスクがくすぶり続けるなか、金融政策担当者は有事対応モードのまま新年を迎える。

目下の最大の懸念材料はなんらかのイベントを契機とした更なる円高更新。このため日本同様自国通貨高に苦しむスイスの無制限為替介入などについても調査したもようだ。

ドル/円は78円前後でこう着した状態が続いているが、一部の日銀幹部らは、経験的にこのようなこう着状態が長く続く可能性は少なく、何らかのイベントをきっかけに上か下かに振れるエネルギーがたまっているとみており、再度円高方向に動きだす可能性を懸念している。想定されるきっかけとしては、ギリシャの債務削減交渉難航によるギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念の再燃や、ユーロ圏国債の格下げによるリスク回避による円買いなど、枚挙にいとまがない。

その中で日銀は、無制限介入を9月に打ち出したスイス国立銀行(中央銀行)の政策を検証してきたもようだ。スイス中銀は9月6日、スイスフラン相場の上限を1ユーロ=1.20スイスフランに制限する事実上の相場連動制(ペッグ制)を決め、無制限外貨購入を宣言。スイスフラン売りとユーロ買いの為替介入を繰り返すとともに徹底した金融緩和も行い、短期金融市場でスイスフランが「マイナス金利」に低下。投機的なスイスフラン買いは抑制され、8月には一時1ユーロ=1.01スイスフランまで買い進まれたスイスフランが9月下旬以降1ユーロ=1.22スイスフラン前後で安定している。

関係者によると、日銀はスイス中銀の政策を調査した結果、効果をもたらした要因は、1)中銀の緩和的な金融政策、2)対ユーロ諸国との外交関係など政治的なサポート、3)市場参加者がスイスフランが過大評価されていたとの認識で一致していたこと──と分析しているという。ただ、金融緩和の結果は将来のインフレ懸念に転化する可能性も排除できず、現状は成功しているものの副作用を今後に残した政策と総括しているもようだ。

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