2011年6月6日月曜日

<為替>ロンドン円、一時79円台に 1カ月ぶり円高水準

リスク回避で円が買われてるような・・・

 6日のロンドン外国為替市場は、米景気の先行き懸念が高まったことを受け円を買ってドルを売る動きが強まり、円相場は一時1ドル=79円台に上昇した。5月5日に海外市場で一時、80円台を突破して以来、約1カ月ぶりの円高水準となった。6日午後5時時点の東京市場は、前週末比42銭円高・ドル安の1ドル=80円22~23銭で、その後、円が上昇した。

 先週末の米雇用統計が悪化したため、米経済への懸念が再燃。対主要通貨でドルが売られやすい地合いとなった。これを受け、週明け6日のロンドン市場で、ドル売り、円買いが進んだ。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が、追加の量的緩和策を今月末で終了する一方で、事実上のゼロ金利政策を維持し金融引き締めに動かないこともドル売りの材料になった。米国経済の減速懸念が強まれば、さらに円高が進む可能性もある。

 またギリシャの債務問題に対する懸念がひとまず後退したほか、欧州中央銀行(ECB)が追加利上げに踏み切るとの思惑から、ユーロ買いが拡大。ユーロ高・ドル安の進行が、ドルに対する円買いを後押しした。

 ただ、米格付け大手のムーディーズが日本国債の格付け引き下げを検討するなど、震災による経済・財政見通しの悪化や政局の混乱による政策の停滞が懸念材料で、「今回の円高は一時的なもの」(三菱UFJ信託銀行・塚田常雅氏)との見方も根強い。

 円相場は、東日本大震災後の3月17日、1ドル=76円25銭と戦後最高値を更新。日米欧の先進7カ国(G7)が翌18日に10年半ぶりに協調介入に踏み切った。

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