2011年6月5日日曜日

引越し業者選択基準は「料金」 「知名度で」は1割に満たず

知名度よりも、安さになりますよね。


 新しいオフィスや新居でのスムーズなスタートを切るために、気持ちよく引越しを済ませて新生活を始めたいもの。最近では、複数の引越し業者に見積もりを出し、シビアに比較して選択する消費者が増えてきている。

 マイボイスコムが、日本全国の1万2300人を超える男女を対象にして4月にインターネット上で実施したアンケート調査によると「直近の引越しでは引越し業者を利用した」との回答者が全体の7割を超えた。とはいえ、実際に利用した引越し業者名にはばらつきが見られ、サカイ引越センター、アート引越センター、日本通運、クロネコヤマト引越センター、アリさんマークの引越社などの大手企業が上位を占めたが、いずれも他社を大きく引き離すシェアを獲得するには至っていない。

 引越しでストレスを感じた点を尋ねてみたところ、「自分で荷造りをするのが大変だった」がトップとなっている。また「不用品の処分に手間がかかった」や「大掃除をするのが面倒だった」との回答が続いている。引越し業者は、さまざまなオプションサービスやプランを用意して、こうしたストレスを少しでも軽減できる工夫を凝らしつつ、激しく競い合っている。

 しかし利用者としては、別の要因も大きく影響するようだ。引越し比較サイトを運営するエイチームが行った、2010年11月から2011年2月にかけて全国の約1500名の男女を対象した調査結果によると、「とにかく他よりも価格の安い引越し業者を選んだ」が、引越し業者選択の最大要因に挙げられた。「なにかと引越しの時期にはお金がかさむので、結局は1円でも安く利用できる業者が決め手になった」との回答も目立つ。

 さらに、料金の次に挙がったのが「電話対応や見積もり時のスタッフの対応がよかった」という意見。「引越し作業が楽になるオプションサービスが魅力だったから」や「テレビCM、雑誌、チラシでよく見かけるから」などの理由を挙げた利用者は、全体の1割程度にとどまった。低価格で安心して引越しを任せられる業者が選択できれば、その業者の知名度は気にしないという消費者の本音も見え隠れする。

 今後も同業界ではさらなる競争の激化が続きそうだ。

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