2011年6月1日水曜日

「安く、早く、強く」さらに金利優遇 復興支援住宅、続々投入

官民一体となって、儲け度外視で取り組んでもらいたい!!

 東日本大震災の被災者向けに、住宅メーカーが相次いで復興支援住宅を投入している。太陽光発電システムや耐震パネルなどを装備し、低価格、短期間の工期で生活に欠かせない住宅スペースの提供に努めながら、長期的に東北地方でのシェア拡大を狙う。

 大和ハウス工業は、2階建ての軽量鉄骨構造の復興支援住宅「xevo(ジーヴォ)K」を発売した。価格は延べ60平方メートルで1143万円からで、組み立てが容易な大型パネル構造を採用した。

 「従来価格より2割程度安い。なるべく早く引き渡せるように、通常なら2カ月半かかる工期を40日まで短縮した」と同社広報企画室。気密性の高い外張り断熱を標準搭載し、出力3キロワット以上の太陽光発電システムを設置する場合は、2キロワット分の関連機器の価格を同社が負担する。

 パナホームの住宅も大型パネル構造を採用し、タイル外壁や太陽光パネルを標準装備。平屋建て65平方メートルなら施工は約45日、本体価格1420万円からとなっている。

 また、住友林業は一般向け住宅「木達(こだち)」に、転倒防止機能を持つ食器棚や耐震機能がある特殊なパネルを搭載。ミサワインターナショナルはコンテナを転用し、窓や断熱材を備えた平屋建て約40平方メートルで700万円からという低価格商品を今月に発売する。

 復興支援住宅を購入するのには、地元自治体が発行する罹災証明書が必要。メーカーが価格を抑えたとはいえ、被災者にとっては大きな買い物だ。

 このため、住宅金融支援機構は金利を5年間0%とする住宅ローンを創設。被災者生活再建支援制度を利用すれば、最大300万円の資金援助を受けられる。

 政府は被災者が全損壊した住居を建て直したり、再取得したりした場合に、従来の住宅ローンと新たなローンの両方を減税対象とする特例措置を設ける方針だが、支援機構は震災前に住宅を購入してローンを抱えていた被災者には支払いを最大5年猶予し、その期間中の金利も引き下げる。トヨタホームも低金利の特別ローンを用意した。

 パナホームでは4月の宮城、福島両県を含む東部エリアの平屋建ての注文棟数が前年同月比で6倍になったといい、「明らかに震災の影響」(広報部)とみている。今後の復興需要の取り込みに向け、各メーカーの競争は過熱しそうだ。

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