2012年4月17日火曜日

スマホ普及時代の今、手帳が選ばれる理由

スマフォやPCで管理してても、結局手書きしたほうがいいことも多々あるんだよねー。使い分けるのが大事ってことだね。




スマホ時代の手帳再入門:
 このところ手帳が見直されている。まず、手帳の出荷数は年々微増傾向にある。手帳をテーマとしたビジネス書も毎年のように新しいタイトルが登場し、雑誌の手帳特集号は恐ろしく売れている。


 確かに、PCやスマートフォンは普及しているし、Googleカレンダーの便利さを誰もが享受しているように思える。にもかかわらず、手帳はどうやら多くの人たちがいまだに活用しているらしい。これはなぜなのだろうか?

 理由はいろいろ考えられる。順に見ていこう。

●手帳の基本5機能のうち、スマートフォンで代替できるのは?

 手帳の基本機能は(1)スケジュール管理(2)メモ(3)ToDo管理(4)便覧(5)アドレス帳の5つだ。

 このうち、(4)はPCやスマートフォンの検索機能で代替できるものが多い。一例を挙げればスマートフォンには「手帳の付録」(iPhone版は85円、Android版は100円)というアプリもあるほどだ。また(5)もPCの住所録ソフトやスマートフォン、携帯電話のアドレス帳に置き換わっている。そもそも紙の手帳に電話番号やメールアドレスを逐一記録するメリットはほとんどなくなっている。

 また(1)スケジュール管理は、Googleカレンダーがあればできるし、(3)ToDo管理もやはりPCとスマートフォンで同期できる「Nozbe」のようなアプリが幾つも登場している。(2)のメモだけは、手帳やメモ帳の方が瞬時に利用できそうだ。しかし、例えば高速でiPhoneのフリック入力ができる人にとっては、絶対的なアドバンテージにはならないかもしれない。

●手帳をライフログに活用するという新提案

 従来的な手帳の機能はほとんどデジタルな手段に置き換わりつつあるのにもかかわらず、手帳が注目を集めている理由の1つは、新しい活用提案の登場にある。

 ライフログもその1つだ。生活や仕事の中で単位時間ごとにやったことを記録し、後から振り返るこの方法は、時間の使い方を見える化するための方法として手帳を使う。

 また、リストを作るのも人気だ。やりたいことや旅行に行きたい場所のリストを作る。また欲しいものや読みたい本、見たい映画のリストを作ることで、ふだんは気にしていない、本当は何をしたいのかに気付くことができる。

 その逆に「やりたくないリスト」や「Not ToDo(=やるべきでない)リスト」というのもある。望んでいないことや、悪い習慣などをリスト化≒見える化することで、それを積極的に避けるための工夫だ。

 また手帳の欄外に名言を書いてモチベーションを維持、向上したり、目標を手帳に書くなどの使い方も、比較的新しい活用パターンだ。特に後者は、1990年代後半に上陸したフランクリン・プランナーや、GMOの熊谷正寿社長による2004年のベストセラー『一冊の手帳で夢は必ずかなう』(かんき出版)などの影響で注目された活用方法だ。

●ユーザーの考え1つで柔軟な使い方ができる

 これらの新しい活用提案を柔軟に受け入れられるのは、手帳が道具としての自由度が高いからだ。手帳は、日付入りの予定記入欄のあるノートだが、ユーザーの考え方1つで、旧来的な予定管理用にも、あるいはライフログを書くためにも利用できる。

 ちょっと前にはやったレコーディングダイエット(これもライフログの一種だろう)にも使える。こういう道具としての柔軟性がユーザーに発見され、あるいは手帳活用の書籍の中で提案されつづけている。

 つまり手帳は従来的な使い方のものとして売られてはいるが、実際に使うユーザーの側にはもっと多様な利用の実態があるわけだ。また今回は深入りしないが、最近の文房具ブームにはちょっとガジェット類みたいなところがある。マルチペン1つとっても、互換性のある他社のリフィルインクを入れ替えたり、紙との相性(書き心地)を追求したりするのがそれだ。

 手帳においても、拙著『手帳カスタマイズ術』でも触れたが、手帳を丸ごと一冊自作してしまう人がいるし、リフィルやバインダーの自作をする人もいる。

 ちょっとした工夫で意外な可能性が引き出せるのが手帳や文具の面白いところかもしれない。

 かつては会社からもらい、予定管理の道具だった手帳。それが今では、利用目的も使い方も、そして手帳自体も十人十色千差万別になっているのである。

 手帳を巡る現代の事情を通じて、なぜ手帳が注目されているのかを概観してみた。次回以降はスマートフォンとの上手な使い分けや、手帳活用における機能の定義=手帳のコントロールパネルについても触れていきたい。

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