今回のダメージは、世界中でとてつもなく大きいかもしれないですね。新興国にまでとなると、世界経済の回復はとても時間がかかるでしょう・・・
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が22日(日本時間23日)ワシントンで開かれ、欧州の債務危機や金融市場の混乱に「力強く協調する」との声明を採択して閉幕した。新興国も欧州支援を表明したが、協調とは裏腹に政策の手詰まり感は増し、急成長を続けてきた新興国も含め、「危機の延焼」を防ぎきれなくなっている。
緊迫する欧州危機と金融市場の混乱に対し、G20は経済を支える金融システムを守るため、各国中央銀行が銀行に資金供給する方針を確認。緊急共同声明でも「銀行システムと市場安定に必要なすべての行動をとる」と強調した。
急遽(きゅうきょ)出された共同声明は、株式相場の急落や止まらないユーロ安といった市場の不安の払拭を狙ったもので、為替相場についても「過度な変動は経済に悪影響を与える」と牽制(けんせい)した。
欧州各国は、財政危機に陥ったユーロ圏の緊急融資制度である欧州金融安定化基金(EFSF)を10月中旬までに強化する方針を説明した。これに対し、安住淳財務相は会見で、「危機をきちんと処理できる枠組みができれば、追加支援を検討してもいい」との考えを明らかにした。
欧州の債務危機を早急に沈静化しなければ、世界の成長を支えてきた新興国経済を冷やし、共倒れしてしまう。ブラジルや中国など新興5カ国(BRICS)はG20に先立ち、国際通貨基金(IMF)を通じた欧州への資金拠出を検討するとの声明を発表。ブラジルのマンテガ財務相は「ただちに対策を講じなければ、先進国の債務危機が新興国を巻き込む。世界的な金融危機の再来だ」と危機感をあらわにした。
IMFは最新の見通しで、新興国の成長率を軒並み引き下げた。大きな理由が「先進国の需要減」(IMF)だ。だが、消費が伸び悩む中国やインドには、内政を優先すべきだとの声も強く、ブラジルが提案した直接支援の表明は見送られた。
先進国側も、議長国フランスのバロン財務相は「ユーロ圏を支える提案には耳を傾ける」と低姿勢を演じたが、日米は「他国に頼らぬ自力解決」(米財務省筋)を促す。米国は景気悪化、日本は震災という重い足かせを抱える。
債務危機はイタリアやスペインに波及し、欧州銀は2千億ユーロ(約21兆円)の潜在的な損失を抱えて「市場は緊張が増している」(ラガルドIMF専務理事)。実際、23日の世界の株式市場は全面安の展開になった。。「主要国が二番底に陥る可能性は乏しいという確信が日ごとに衰えていくようだ」。ゼーリック世界銀行総裁の弱音が現実になりつつある。
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