2011年9月22日木曜日

<iPhone5>auも KDDI巻き返しに躍起

キャリア間の競争が行われるのはいいことですね。ソフトバンクは嫌だけど、iPhoneを使いたくて・・・って人はかなりいたでしょうし。


 KDDI(au)が米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」を発売する方向で調整していることが22日明らかになった。KDDIが取り扱いを検討しているのは、今年10月中旬にもアップルが世界発売する見込みの新機種「アイフォーン5」で、年内にも日本で発売できるように調整を進めている。08年のアイフォーンの日本初上陸以来、ソフトバンクモバイルが築いてきた事実上の独占販売体制を崩すもので、スマホ需要が急拡大する中、携帯契約競争に大きな影響を与えそうだ。

ソフトバンクは08年7月、アイフォーンを国内で初めて発売。それ以来、今年8月までの38カ月間で同社は新規契約から解約を差し引いた純増数で35カ月も首位に就いたが、その最大の原動力となったのがアイフォーンの事実上の独占販売だった。実際、アイフォーン発売以降、ソフトバンクの契約増は751万件に達したのに対し、NTTドコモは516万件、KDDIは322万件にとどまる。

アイフォーンが火を付けたスマホブーム。ライバルのドコモは昨年4月、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォン「エクスペリア」を発売して対抗。KDDIも同11月にアンドロイド端末「IS03」を投入したが出遅れが響き携帯契約数の飛躍的な伸びにはつながっていない。

昨年12月にKDDIトップに就任した田中孝司社長は「失っていたチャレンジ精神を取り戻す」として、スマホ強化を最重要課題に掲げ、無料通話ソフト「スカイプ」を標準搭載するなどしてきた。8月にはマイクロソフトのOS「ウィンドウズフォン」搭載スマホを発売。これにアイフォーン5がラインアップに加われば、巻き返し戦略の弾みがつきそうだ。これまでKDDIが強みを持っている若者層などで通常の携帯からスマホに乗り換える際に、ソフトバンクのアイフォーンに顧客が流れる傾向が強かったが、それに歯止めがかかると期待する。

一方、ソフトバンクには逆風が予想される。特に「他社に比べてつながりにくい、通信エリアが狭い」と通信インフラの弱点が指摘されるだけに、アイフォーン販売でのKDDIとの競合は脅威となりそうだ。端末が同じならつながりやすい方を選ぶ利用者も多いからで、端末の割引や通信料など価格面での優位が維持できるかが対抗策のカギとなりそうだ。

孫正義社長は今後2年で基地局などの通信インフラ強化に1兆円の投資を宣言し、総務省が来年割り当てる電波がつながりやすい「プラチナバンド」と呼ばれる周波数帯獲得を目指す。孫社長は「もうつながらないとは言わせない」と話すが、十分な効果が出なければ成長戦略が揺らぐ。

一方、ドコモは高速・大容量の次世代通信サービス「LTE」などの回線性能や、人気のiモードコンテンツなどで対抗するが、ゲームに特化した「エクスペリア・プレイ」のような特徴あるアンドロイド端末をいかに増やすかが課題。

一方、アンドロイド端末を開発する国内携帯電話メーカーにとって、アップルの戦略転換は脅威だ。同社は今年2月、これまでの1国1通信事業者に独占供給する体制を見直し。販路拡大でアンドロイド陣営を攻める腹づもりだ。

国内端末メーカーには「防水機能や電子マネーなどの機能を生かせば、アップル端末に対抗できる」との見方もあるが、MM総研の横田英明研究部長は「アイフォーンは必ず売れる端末で国内メーカーには販路拡大は脅威。ソフトも豊富で操作性も国内メーカーが作るアンドロイド端末より高い」と指摘する。

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