2012年7月4日水曜日

ボーナス商戦、百貨店や量販店は大苦戦 支給額減りテレビ不振

前年6月と比べても…事情があったでしょ、前年は。




 夏のボーナス商戦が本番を迎えるなか、例年の主力商品であるテレビや衣料品が苦戦、百貨店や家電量販店の出足が鈍い。長引く不況でボーナスの平均支給額が前年比マイナスとなり、消費者が「本当に必要なものだけを買う動きが進んでいる」(大手スーパー幹部)と、商品の選別が一段と厳しくなっている。

 1日から一部商品のセールを開始した高島屋。同日の売上高が前年同期と比べて2.8%減だった。

 6月30日から一部商品のセールを始めた京王百貨店新宿店では、1日まで2日間の売上高が同比26.5%減と大きく落ち込んだ。

 夏商戦の不振を招いている背景にあるのがボーナスの目減りだ。

 経団連の調べでは、大企業の今夏のボーナスの平均支給額は昨夏比3.5%減の77万2780円と3年ぶりに減少。消費者の財布のひもは一段と固くなっている。

 さらに昨年夏に活況だっ家電量販店も低迷。昨年7月の地上デジタル放送移行に伴う“テレビ特需”で薄型テレビの販売が好調だったが、今シーズンはその反動減に苦しんでいる。

 調査会社BCN(東京都千代田区)によると、6月の薄型テレビの販売台数は、前年同月比80.6%減になったほどだ。

 節電意識の高まりで「高機能扇風機やLEDシーリングライトの売れ行きは好調」(ビックカメラ)とはいえ、これらの商品では、薄型テレビの不調をカバーしきれていないのが実情だ。

 対照的に好調なのは、エコカー補助金の駆け込み需要がある自動車販売。補助金は8月中に予算切れによる打ち切りの可能性が高まっており、「来店客は通常の2~3倍」(ホンダ系販売店)。補助金の効果が消費の底を支えている。

0 件のコメント:

コメントを投稿