2012年7月8日日曜日

高級ホテルがビジネスウーマン争奪戦 自腹でも豪華ホテル滞在が急増

なるほど、考え方次第だな・・・出張が多かったら、その内何度かは、高級ホテルってのもありかも?


 高級ホテルが働く女性をターゲットに、多彩なプランやサービスを提供し、宿泊客の争奪戦を繰り広げている。出張では価格重視の男性に比べ、サービスなどを気にする女性は、ビジネスホテルではなく、高級ホテルに泊まりたいという願望が強いためだ。女性ビジネス客を狙う高級ホテルの戦略を追った。
 企業は出張に伴う宿泊費について上限を設けているケースが多く、「1万円前後が多いようです」(ホテル関係者)。この場合、宿泊するのはビジネスホテルが多いが、最近では高級ホテルに自己負担をしてでも泊まろうという働く女性が増えているという。
 「自己負担があっても会社の補助があるため、プライベートで泊まるよりは断然安い」。大阪市内の不動産大手に勤める30代の女性社員はこう話す。普段は躊躇(ちゅうちょ)する高級ホテルも、出張ならば会社の補助のおかげで“1万円引き”で宿泊できるというわけだ。ホテル側も「自分へのご褒美(ほうび)という感覚で、ぜいたくをしたいという利用客は多い」と明かす。
 JR大阪駅南側のホテルグランヴィア大阪(大阪市北区)は、男性客を意識した「ビジネスプラン」を以前から提供していたが、昨年7月には女性専用の出張向けプランを発売した。
 1泊1万1400円からのプランでは、飲食に外出する男性客に比べ、客室でゆっくりと過ごすことが多い女性向けに入浴時に使う防水テレビや枕などバスグッズを用意。また、ハーブ茶や、女性スタッフが作成した「ひとりディナーマップ」などもあり、宿泊する女性客は増加傾向で、最近は月130件程度の利用がある。

 同ホテルによると、男性客は約9割が安価なプランを利用するのに対し、女性客はほぼ半数が料金が高い方のプランを選ぶという。

 リーガロイヤル大阪(同市北区)でも、女性に人気のコスメをセットにした女性出張プランを提供。同ホテル近郊には、ビジネス利用に特化したグループホテルもあるが、「価格は1・5倍以上高いが、違ったニーズを開拓できているようだ」(担当者)。

 ホテル日航大阪(同市中央区)はワンフロアすべてを女性専用客室(33室)に改装。フロアに入ると、他の階とは違うさわやかな香りが漂い、部屋にはマッサージクッションや高級洗顔用品などを用意した。

 シングルルームで1泊3万2千円と高額だが、「働く女性の出張利用も増えており、ニーズにこたえて集客につなげたい」(広報担当者)と話す。

 ラマダホテル(同市北区)の女性向け客室は英国の人気雑貨ブランド「ローラアシュレイ」とコラボレーション(協業)し、花柄の壁紙や小物が女性らしく人気を集めている。

 一般的に高級ホテルと呼ばれるホテル各社が働く女性をターゲットにするには理由がある。

 厚生労働省の「平成22年版働く女性の実情」の調査データによると、働く女性の総数は増加。30~34歳では、働く女性の割合が12年の57・1%から22年には67・8%と10・7ポイント上昇。30~34歳の女性は、企業において中堅社員として活躍しているケースが多く、また晩婚化が進んでいることなどもあって金銭的には比較的余裕がある。これらを背景に、ホテル側は今後も割高な高級ホテルを出張などで利用する女性は増えるとみている。

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